ある飲み屋の席で、私の先輩が後輩に「身の丈の生き方をしなさい」という忠告をしました。
その後輩は「身の丈であれば、自分の殻を打ち破ることはできない」、「身の丈以上の思いを持って、身の丈以上のものを追い求める精神こそが、自己実現につながり、素晴らしい進化した自分と出会えると思う」と間髪を入れずにはっきりと答えたのが印象的だったシーンが頭をよぎりました。
ドイツで、シェフラー社という自動車部品会社がありました。そこが、3倍以上の売上規模を持つコンチネンタル社を買収したのがちょうど昨年の今頃でした。
金融技術を駆使した買収劇でしたが、その後に起こった金融市場の崩壊で、立場は一気に逆転してしまいました。
つまり、この金融危機で自動車販売そのものが低迷し、シェフラー社の売上も激減。1株あたり75ユーロで買ったコンチネンタル社の株は20ユーロまで下がり、買収のために銀行から借り入れた100億ユーロに対する毎月の支払いがショート。資金繰りに窮して、結果的にはドイツ政府に資金援助の要請をしたというのが結論です。
新聞でも、ポルシェとワーゲンの買収合戦が載ります。当然、ポルシェの方が高級車であり、大きい会社であると思っていたのですが、先ほどのシェフラーとコンチネンタル社
との関係と同様の状況です。
ポルシェがワーゲンの買収を行ったものの、この金融危機のなか、買収で借りた借金返済の負担に耐えられなくなり、逆にワーゲンに吸収合併されるようになりましたよね。
すべて、物事は結果論ですが「身の丈」という言葉の意味がよく分かった事件でしたね。
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