高齢者加算の廃止をめぐる生活保護裁判
生活保護制度の中でも、生活扶助に該当する高齢者加算をめぐって、全国各地で裁判が展開されています。
生活保護を受けている高齢者に対して、高タンパク質なものを、という理由ではじまった加算ですが、その加算の廃止をめぐって、憲法25条の生存権を根拠とした裁判です。
ほとんどの裁判所では、違憲、違法とまでは言えないとして、生活保護を受けている原告の請求を退けています。
生活保護と憲法25条をめぐる裁判としては、大昔の朝日訴訟がありました。
朝日訴訟の概要をお伝えしておきます。
「朝日訴訟」は人間裁判とも呼ばれています。
この事件は、日本国憲法第25条の生存権の理念に基づいて制定された生活保護法の保護基準とそのあり方について、その適法性ないし妥当性を争点としたものです。1957年に岡山県津山市福祉事務所長によって決定処分された生活保護法の保護変更について、朝日茂氏から生活保護法の規定に基づく不服申立が行われ、岡山県知事、厚生大臣らが審理を行いました。
その結果、厚生大臣が不服申立を却下したことを踏まえて、厚生大臣裁決の取消しを求めた行政訴訟が提起されたものでした。結果として1審判決では、朝日氏の主張が聞き入れられ勝訴したものの、控訴審では原告側の敗訴、最高裁に上告していたが原告の朝日氏の死去によって訴訟が終了したものです。
この訴訟では、国の勝訴という形で幕を閉じました、その後の生活保護制度における保護基準の見直しにつながることになりました。
結果としては、国民一人ひとりの生存権を国が保証するものではなく、あくまでも、国としては「頑張る」ことを宣言するものねという規定でした。
高齢者加算の話に戻りますが、年金との関係で言えば、一方で25年以上年金を払い続けた結果、受給できる年金額よりも、まったく保険料も払わずに、生活保護を受給した方がもらえる金額が多い、という矛盾も一方で抱えている生活保護制度。
難しい判断ですよね。
2009年06月05日
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